本村正文
2017/07/23
こんばんは。福岡北九州の【est】オーナーの本村正文です。
日々このTHROWや色々な薬剤や技術を駆使して、皆様のヘアーがより素敵になりますように精進しております。
今回は我々美容師側の進化はお客様がいないとなし得ないそんなお話。
タイトル書かさせてもらっていますが、なんか本当にそうなんですよねぇ。
僕は美容師としてこの道に入り約11年がたちます。(小学校1年からスタートとすると小1から高1になるくらいの期間ですね。早いなぁ。)
始めは学生気分も抜けずもちろん何もできず、足手まとい以外の何物でもない。そしてなぜ自分が怒られるのかすら分からない。自分の存在価値が見出せないスタートでした。
でもそんな時でも1『あなた新人さん?がんばってね^ ^』と声をかけてくれたお客様。
凄い嬉しかったなぁ。そう言ってくれたお客様にただ単純に
褒めてもらいたかった。
次その人が来てくれた時には少しはマシな自分でいたかった。少しでも大きな声で挨拶したり、無い金はたいて服装も更に気合い入れたり、見えるように掃除してますアピールしたり。まぁまぁ痛いな…
美容師アシスタントの最初の仕事の代名詞【シャンプー】。テストは厳しかった。だけどあのお客様にシャンプーマンとして入りたかった!!気持ちいい!上手と言われたかった。ただそれだけ。合格をもらい先輩のお墨付きで晴れてシャンプーマン!!多少の努力が実ってかシャンプー指名を頂けた^ ^次はこのお客様に提供できるのは【パーマ】だ!!(パーマをかけるお客様だったので)課題のパーマを巻く練習。早く仕事中にパーマを巻きたい。ただそれだけ。合格し、パーマを巻かせてもらう事ができた。お客様からも2『すごいねぇ。なら今度はカラー塗ってね』
仕事がちょっと楽しくなってきた。もちろんカラーは先輩がいても『俺が塗るからどいてろよ!!!』と言わんばかりに道具を握り準備するタイミングを計っていた。
ご挨拶→席にお通し→先輩がカウンセリング→カラーorパーマ→シャンプー
よしよし!シャンプーの指名も頂きカラーやパーマもでき…ふふふ♫
お客様もご機嫌。『今日は乾かしてくれるの?』
…ん?あれ??
俺ブローできない!!!!!!!!!!
先輩アシスタントがブローしている姿が眩しかった。いや悔しかった。ましてや同期が先にブローに受かれば俺は……(今思えばそんなのどうでもいいんですが心が特に狭かったんですねぇ。)
練習した。営業後の練習はキツイ。そんなの当然だ。人によるかもしれないが僕は練習を楽しむという感覚が正直あまりない。というか分からない。上手くなっている自分がお客様をキレイにしているのを想像して修行している感覚。
ブローに合格し念願のお客様へのブロー。なぜか少し天狗な僕。ブラシを通し、ドライヤーを当てて…
お客様が『あつっ!!!』
担当の先輩が走ってきてあえなく交代。
僕のミスへの謝罪と正確無比なブローでお客様は笑顔に。
先輩への羨望と共に情けない自分…
それでもお客様は。『次またブローしてね。というか私の頭で練習して上手くなって。』
最早頭が上がらない…
このお客様のご好意でお世辞にも上手とは言えなかった僕のブローテクニックは鍛えられ色々なお客様からもお褒めの言葉を頂けるようになった。
この頃からストレートやアイロン、複雑なカラーやパーマも同時に勉強しだす。
最初のカウンセリングとカット以外は全てアシストさせてもらう立場になった。ここで始めて提案というものを覚えた。
ブローも終わり、先輩担当者の最後のチェックが終わりお帰り…なんですが、
『この後◯◯行くなら少し髪巻いて行きませんか??』
ずっとアシストさせて頂くと、時には担当者以上にお話しさせてもらう事も多々あります。髪質やお好みなど多少は分かっているつもりです。
お客様は『ならそうしようかなぁ。』
コテで巻くのには少々自身のあった僕は(多分そんなに上手くなかった)得意げに提案させて貰っていた。
『ありがとう』
すごく喜んでくれたのが嬉しかった。
2年11ヶ月後
本村正文 晴れてスタイリスト(ハサミを持ち、お客様を担当させてもらう者)デビュー!!
お客様も喜んでくれた。
それから数年を経て僕は【est】を立ち上げて、今に至るのですが
初めてシャンプーさせて頂いたのは10年くらい前だろうか?
お客様がどこからか僕の独立を聞いて髪の毛をしにやってきてくれました。
バッサリショートボブに。そしてTHROWでカラーリング
cA/6:CN/6:A/10 1:1:1
こうやって最新の薬剤とかも使わせて頂くのですが
僕たち美容師が日々こういった研究や練習。全てお客様を素敵に輝かせる為なんですよね。お客様が何気なくかけてくれる『いつもありがとう』『頑張ってね』という言葉で
『もっともっと綺麗になれる方法を作り出そう』
12年たった今でも進行形。つまりingです。
こういったメディアを通じてお客様、美容師側。双方がもっともっと良い関係になれますように。
最後までお読み頂きありがとうございます。
【est】
本村正文